「酸味のあるコーヒーは好きですか?」
もし酸味がお好みであれば、アフリカのコーヒーをぜひ飲んで頂きたいです。
その理由は、アフリカ産コーヒーはフルーティーで優しい酸味が特徴のコーヒーが多いからです!
その中でもaya_hobittの一番のおすすめは「エチオピア」ですが、
国によってもイチゴやレモン、ピーチ、ブルーベリーなどさまざまな果実味を感じることができ、非常に豊かな味わいがあります。
今回はアフリカの有名なコーヒー産出国とその味わいの特徴をざっくりとご紹介します。
ご自身のコーヒー選びにお役立てください。
アフリカ産コーヒーの特徴はフルーティーで優しい酸味
アフリカ産のコーヒーは、フルーティな風味と優しい酸味が特徴です。アフリカ大陸は、コーヒー栽培に理想的な「コーヒーベルト」に位置し、多くの地域で標高の高い場所でコーヒーチェリーが育てられています。こうした高地で育つコーヒーチェリーは、手摘みによって収穫され、厳選された高品質なチェリーだけが使用されます。このようにして、環境的にも恵まれた条件の下で生産されるアフリカのコーヒーは、品質が非常に高いと言われています。
そして酸味の質に関しては、中米産のコーヒーに比べると、アフリカ産のコーヒーは刺激が少なく、より優しい酸味が楽しめるのが特長です。
酸味が苦手な人もハマってしまう美味しさ
コーヒーの酸味は、時に誤解されやすい部分があります。「コーヒーの酸味」と一括りにされがちですが、実際には焙煎後の長時間放置や高温での保存によって酸化してしまう不快な酸味もあれば、果物のような良質な酸味を持つコーヒーもあります。
特に、アフリカ産コーヒーの優しい酸味はおすすめで、「コーヒーの酸味が苦手」という方も、この良質な酸味を持つコーヒーを飲むと、その美味しさに驚き、酸味のあるコーヒーにハマってしまう方も多いのです。
焙煎度は浅煎り〜中煎りがおすすめ
酸味に特徴のあるアフリカ産のコーヒー豆は浅煎りから中煎りに焙煎することで最も良い味を引き出すことができます。
この方法で焙煎する主な理由は以下の通りです。
風味と香りの最大化
アフリカのコーヒー豆には、フルーツを思わせるような複雑で繊細な風味が含まれています。これらの風味は、豆を浅く〜中程度に焙煎することで最も良く引き出されます。豆を強く焙煎し過ぎると、これらの独特な香りや風味が失われてしまいます。
酸味を引き立たせる
アフリカ産コーヒーの魅力の一つに、そのマイルドで優しい酸味があります。この酸味は、豆を浅煎り〜中煎りにすることで保ち、飲む人に爽やかさを感じさせます。豆を深煎りにすると、この酸味は減り、代わりに苦味が強くなります。
ただし、アフリカ大陸全体を見渡すと、コーヒー豆の味は産地の特有の土壌や気候(テロワール)、豆の品種によって大きく変わります。
つまり、すべてのアフリカ産コーヒーがフルーティーというわけではないのでご注意ください。
コーヒーを一杯楽しむ過程は、豆の栽培や精製、焙煎、抽出方法に至るまで、多くの複雑な要因が組み合わさっています。
主なアフリカのコーヒー生産国と味わいの特徴
主なアフリカのコーヒー生産国と味わいの特徴をざっくりとご紹介します。複雑な要因が組み合わさって味わいが決まるので、あくまで参考程度に留めてください。
エチオピア | イチゴやレモンのような風味 |
ケニア | ピーチー・トマト・カシスのような風味 |
タンザニア | オレンジのような風味 |
ルワンダ | グレープフルーツ・レモンのような風味 |
ブルンジ | ブルーベリーのような風味 |
エチオピア
aya_hobbitがアフリカ大陸で一番好きなエチオピア。精製方法で風味が大きく変わり、イチゴやレモンのような風味が特徴的です。
またエチオピアは、コーヒー発祥の地として知られ、羊飼いのカルディにまつわる伝説が有名です。この地域は、特に高品質なコーヒー豆の産地として評価されており、精製方法によって以下のようにフルーティーさが変化します。
エチオピアの特徴は精製方法による味わいの変化
・ウォッシュド精製だとレモンのような、爽やかな風味になります。
・ナチュラル精製だと、イチゴのような芳醇でフルーティな風味になります。
エチオピア産のコーヒー豆は、その精製方法や焙煎度によってさまざまな味わいを楽しむことができ、aya_hobittのようなコーヒー愛好家にとっては、お気に入りの一杯を見つける楽しみが広がります。
ケニア
ケニアは、国の方針によって高品質なコーヒー生産を目指しています。この地域で伝統的に採用されているウォッシュド精製は、豆のクリアで繊細な風味を引き出すのに貢献しています。
ケニア産コーヒーの特徴は、黒糖や蜂蜜を思わせる複雑な甘さと、滑らかでまろやかな口当たりにあります。また、豊かなジューシーさが特徴的で、それが全体の風味をより豊かにしています。しかし、ケニアのコーヒーは焙煎度によってその味わいが大きく変わるという特徴も持っています。
ケニアの特徴は焙煎度による味わいの変化
・浅煎りではピーチのようなフレッシュでフルーティーな風味が前面に出ます。
・中煎りにすると、トマトのようなうま味成分を感じる酸味と甘みがバランス良く感じられるようになります。
・深煎りになると、カシスのような深みのある余韻が特徴的で、豊かなボディ感を楽しむことができます。
このように、ケニア産コーヒーは、浅煎りから深煎りまで幅広い焙煎度でその魅力を発揮します。それぞれの焙煎度で異なる味わいが楽しめるため、好みに合わせて選ぶことができるのも大きな魅力の一つです。
タンザニア
タンザニアで生産されるコーヒーは、ウォッシュド(水洗い)精製が主流の伝統的な方法で加工されます。
タンザニア産コーヒーの最大の特徴はその柑橘系の風味です。特に、オレンジを彷彿とさせるような爽やかな風味が楽しめます。この特徴的な味わいは、タンザニアの高地で栽培される豆から生まれます。
また柑橘系の風味に加え、タンザニア産コーヒーには甘みも感じられます。これは、豆が持つ自然な甘さがうまく引き出されているためで、このバランスの良さがタンザニアのコーヒーを特別なものにしています。
タンザニアの特徴はオレンジを彷彿とさせるような爽やかな風味と豊かな甘み
多くの方が「タンザニアのコーヒー」と聞いてすぐにピンとこないかもしれませんが、「キリマンジャロ」という名前なら親しみを感じることでしょう。キリマンジャロはタンザニアにあるアフリカ大陸最高峰の山であり、その名を冠したコーヒーは、缶コーヒーをはじめとして多くの製品で利用されています。
ルワンダ
ルワンダで生産されるコーヒーは、その清涼感あふれる柑橘系の酸味が際立つことで知られています。
特に浅煎りから中煎りへの焙煎は、レモンやグレープフルーツを思わせる爽快な口当たりと、風味の奥深さを最大化します。ルワンダのコーヒー豆は、その滑らかな口当たりと、華やかな香りでレモンティーに似た風味を感じます。
ルワンダの特徴は爽やかな酸味と華やかな香りでレモンティーのような風味
ルワンダでは国を挙げてのコーヒー栽培推進策が功を奏し、コーヒー事業が飛躍的に成長しました。近年では特にスペシャルティコーヒーの生産に力を入れており、ルワンダのコーヒーは主要な輸出品目となっています。このため、日本を含む世界各地のコーヒーショップでルワンダ産のコーヒーを目にする機会が増えてきています。
ルワンダのコーヒーは、その独特の風味と品質の高さでコーヒー愛好家から高く評価されており、その人気はますます高まっています。
ブルンジ
ブルンジのコーヒー栽培は、国の積極的な政策によって促進されており、特にスペシャルティコーヒーへの注力が見られます。
ブルンジのコーヒーは、柑橘系のさわやかな酸味が特徴で、特に浅煎りから中煎りにするとイチゴやブルーベリーのような芳醇な香りと、豊かな後味を楽しむことができます。
ブルンジの特徴はイチゴやブルーベリーのような芳醇な酸味と豊かな余韻
これらのコーヒーは飲みやすく、ブラウンシュガーのような甘みが後味に感じられるのも魅力の一つです。ブルンジのコーヒー栽培は近年、特にスペシャルティコーヒーの分野で発展を遂げており、国内外でその評価は高まっています。
2022年度、世界のコーヒー豆の生産量
ランキング | 国 | 生産量 |
5位 | エチオピア | 496,200t |
23位 | ケニア | 51,900t |
19位 | タンザニア | 67,200 |
32位 | ルワンダ | 18,945 |
34位 | ブルンジ | 17,220 |
国際連合食糧農業機関(FAO)のデータに基づくと、2022年のコーヒー豆の世界生産量において、エチオピアは約496,200トンを生産し、世界全体の約5%を占めて世界5位の生産国でした。一方、ケニア、タンザニア、ルワンダ、ブルンジはそれぞれ51,900トン、67,200トン、18,945トン、17,220トンの生産量です。これらの国々の生産量は世界全体の1%に満たない小規模ながらも、高品質なコーヒー豆が栽培されていることで知られています。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回の記事をまとめました。あなたのコーヒー探しに貢献できたら幸いです。
エチオピア | イチゴやレモンのような風味 |
ケニア | ピーチー・トマト・カシスのような風味 |
タンザニア | オレンジのような風味 |
ルワンダ | グレープフルーツ・レモンのような風味 |
ブルンジ | ブルーベリーのような風味 |