深煎りにしても個性が出るコーヒーは意外と少ないことをご存知ですか?
実は、今回ご紹介するマンデリンは深煎りにしても個性が出る数少ないコーヒー豆のひとつです。
そのマンデリンコーヒーの個性はスパイシーでハーブのような風味です。
深煎りにしてもその個性を楽しむことができるので、特に苦いコーヒーが好きな人にマンデリンコーヒーはおすすめです。
ayakara coffeeでもマンデリンを商品として扱うことが多いのですが、毎回よく売れる人気商品のため、改めて多くの根強いファンがいることがわかります。
何を隠そう私もマンデリンファンの1人のため個人的な気持ちを全開で解説させて頂きたいと思います。
記事を読んでわかること
この記事では、マンデリンコーヒーの基本的な特徴から、その独特な「スパイシーで苦い」風味、おすすめの飲み方、さらには失敗しない買い方までを網羅的に解説します。
一度飲んだらクセになるマンデリン。
インドネシアのスマトラ島で生産されるこのコーヒーがなぜ多くの人を魅了するのか、その秘密を紐解いていきたいと思います。
特に今回の記事は以下の方にとっては有益になるかもしれません。
・深煎りの苦いコーヒーが好きな人
・マンデリンの個性に興味がある人
・失敗しないマンデリンの買い方が知りたい人
マンデリンコーヒーをより深く理解することで、コーヒー選びの幅が広がります。
また、この記事を読むことで、コーヒーの新たな楽しみ方や知識が身につき、日常のコーヒータイムが一層豊かになるでしょう。
専門的な知識も簡潔にまとめているので、コーヒー初心者から熟練者まで、多くの人が得るものがあります。
マンデリンとは?
マンデリンって実はコーヒーの品種でも産地でもありません、銘柄です。
aya_hobbitも初めてマンデリンを見た時、『どこの国だろ〜?』と思っていたのを覚えています。
きっと私だけでなく、そんな方も多いのではないでしょうか?
生産国はインドネシア。
スマトラ島北部のアチェ州・北スマトラ州で栽培されているコーヒー豆がマンデリンです。
名前の由来はその地域に住んでいるマンデリン族から来ていると言われています。
インドネシアは世界でも有数のコーヒー豆産出国ですが、栽培されているコーヒー豆は90%がロブスタ種で、10%がアラビカ種という豆です。
そのアラビカ種の中でも、マンデリンはほんの数%のため、非常に希少価値が高くなっています。
マンデリンの栽培地区
マンデリンの産地は、インドネシアのスマトラ島が中心です。
スマトラ島には無数の火山が存在し、肥沃な土壌が広がります。
火山によってもたらされた豊かで、一年中一定の湿度を保てる土壌はコーヒーの栽培に適しています。
そして、標高1000m以上の高地では昼と夜の寒暖の差が大きく品質の良いコーヒーが育つため、栽培も盛んです。
その中でも以下の2つが有名なコーヒー栽培地区です。
アチェ州タケンゴン地区
苦味が抑えられスッキリとした味わいが特徴です。
北スマトラ州リントン地区
苦みがあり重厚なコクで野生み溢れるフレーバーが特徴です。
aya_hobbitがおすすめするのはこちらの方です。
品質が安定している、そして独特な苦味でクセになる味わいはリントン地区のマンデリンです。
なので是非みなさんにも味わって頂きたいのです。
マンデリンの独特の味わいを作るスマトラ式
スマトラ式とはインドネシアのスマトラ島で伝統的に行われてきたコーヒー豆の加工方法で、豆に水分が残っている状態で一度脱穀させるのが特徴です。
この方法は他の地域ではあまり見られない独特の加工法で、独特の風味を生み出すが、品質の安定が難しいです。
スコールが多い気候のため長期間乾燥するのが難しく、全体の乾燥時間を短縮させるためにこのような方式がとられています。
そしてこの方式がマンデリンならではの独特の味わいを作ると言われています。
苦いコーヒーが好きな人はマンデリンがおすすめ
マンデリンコーヒーの特徴はスパイシーでハーブのような風味です。
他のコーヒーにはない、苦味と独特な香りなので初めて飲む人にとっては強烈なインパクトになるでしょう。
前述でもマンデリンは深煎りにしても個性が出る数少ないコーヒー豆のひとつとして紹介しました。
つまり、圧倒的な個性があるのです。
なので、苦いコーヒーが好きな人には是非マンデリンを飲んでいただきたいのです。
マンデリンコーヒーのグレード
マンデリンコーヒーには、G1からG5までのグレードが存在します。G1は最高級品とされ、日本の喫茶店や自家焙煎店で主に提供されています。
等級 | 欠点豆 |
G1 | 300gあたり欠点豆が0~11個 |
G2 | 12~25 |
G3 | 26~44 |
G4 | 45~80 |
G5 | 81~150 |
G6 | 151~225 |
ちなみにSG(スーパーグレード)という特別なグレードも存在し、これはG1からさらに選ばれた大粒の豆ですが、
こちらは商品名であり正式なグレードではありませんのでお見知りおき下さい。
おすすめの焙煎度はフルシティ
やはりマンデリンの焙煎度は深煎り(フルシティ)がおすすめです。
一般的にコーヒーは深煎りしない方が味の個性がはっきりすると言われています。
しかし、マンデリンは深煎りにしても味や風味などの個性を失わないので深煎りが好きな人には堪らないと思います。
特にフルシティではスパイシーでハーブのような風味を引き出す事ができます。
フルシティよりも焙煎度が低いとマンデリンの苦味と甘味が弱くなり、逆にフルシティより高いとハーブのような風味が薄くなってしまいます。
なので、ちょうどいいフルシティを再現性を持って焙煎するのはなかなか難易度が高いです。
aya_hobbitにとってマンデリンは焙煎が難しい豆のひとつです。
美味しいマンデリンの見つけ方
実は、マンデリンは当たり外れが多いのです。
・質の悪いマンデリンは枯れ草のような渋みに繋がる苦味があります。
・質の良いマンデリンはハーブのようにスッキリとした、でも微かに優しい苦味を感じます。
なのでマンデリンの銘柄名だけで商品を購入するのは注意が必要です。
美味しいマンデリンを見つけるために以下の2つをチェックして下さい。
トレーサビリティ(詳細な情報)が優れている
トレーサビリティが優れていれば、だいたい高品質な豆だと判断していいと思います。
少し強引な判断かもしれませんが、まずは大まかな確認で大丈夫です。
確認するべきなのは以下の項目ですが、初めのうちは内容がわからないと思います。
内容はとりあえず置いといて、表記されていることを確認して下さい。
・生産地
・生産者
・品種
・精製方法
・サステナビリティ(環境に優しい栽培方法やフェアトレードの取り組みなど)
もう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
焙煎されてから2週間以内
焙煎後の新鮮な豆は味わいが格別に違います。
どんなに高品質な豆でも日にちが経てば風味は落ちてしまいます。(エイジングコーヒーなどの適切な保管は除く)
そのため、焙煎日はできるだけ確認して下さい。
一般的に焙煎されてから3日〜14日以内が味わいのピークだと言われています。
焙煎日の表記がない場合、コーヒー専門店であれば店員さんにたずねて見るのもありだと思います。
表記がない、もしくは確認ができない場合は購入は気をつけた方がいいです。
大手であっても焙煎から日にちが経っているのか美味しくないことが割とあります。
おすすめの飲み方
ストレート
ストレートでコーヒーを飲む際には、甘いデザートと一緒に楽しむと良いハーモニーが生まれます。
特に、甘さが控えめなマンデリンのコーヒーは、このような組み合わせに最適です。
重厚な風味のマンデリンコーヒーは、ソフトなクッキーやしっとりとしたマフィンなど、ふくよかな食感のスイーツと相性が良いです。
ブレンド
ブレンドを飲んで楽しむのもありですが、自分でブレンドを作るのも楽しいですよ。
マンデリンはどんな豆とも相性がいいのでブレンド初心者の方におすすめです。
水出しコーヒー
水出しコーヒーにしても美味しく飲めます。
ちなみにインドネシアでは、水出しコーヒーを「ダッチコーヒー」と呼びます。
抽出したコーヒーにミルクや砂糖を入れて飲まれることが多いみたいです。
カフェオレ・カフェラテ
カフェオレ・カフェラテにも適しています。
深煎りしても、マンデリンの独特の風味が残るので、好みに合わせて焙煎を楽しむことができます。
マンデリンの苦みとコクがミルクの甘みが最高のバランスでお楽しみ頂けます。
まとめ
マンデリンコーヒーは、その希少性と独特の風味から多くのコーヒー愛好者に愛されています。
インドネシアのスマトラ島での栽培と、伝統的な製法が、このコーヒーの魅力を引き出しています。
マンデリンコーヒーは、その独特の風味と高い品質で知られています。
特に、深煎りにしてもその個性がしっかりと出る点が注目されています。
この記事では、マンデリンコーヒーの基本的な特徴から、その豆のグレード、そして深煎り時の風味まで詳しく解説しました。
・マンデリンコーヒーはインドネシアのスマトラ島で生産される高級品。
・グレードはG1、G2、G3といった形で格付けされ、G1が最も高品質。
・深煎りしても、その独特の風味と個性がしっかりと感じられる。
・マンデリンを選ぶ時はトレーサビリティと焙煎日を確認する。
・様々な淹れ方や飲み方があり、それぞれで異なる風味の楽しみ方ができる。
マンデリンコーヒーの多面的な魅力について紹介させていただきました。
マンデリンコーヒーを楽しむ際の参考にしていただければ幸いです。