焙煎指数に興味がある人は、かなりのコーヒーマニアさん、もしくは自分で焙煎をしているorしてみようと思っている方ではないでしょうか?
焙煎はコーヒーの味わいを大きく左右しますが、焙煎度をどのように評価するかは一般的に知られていません。
そこで、焙煎指数という指標が登場します。
この焙煎指数はタイトルの通りコーヒー豆の焙煎度を数値で表す指標の一つですが、絶対的に正しい焙煎の評価という訳ではありません。
いくつかの注意点もあります。
ayakara coffeeでは手回し焙煎機で焙煎をしていますが、コーヒーを焼き上げた後は必ず焙煎指数をチェックしています。
その経験に基づいて、
焙煎指数とは何か、素晴らしい点、計算方法、手順の紹介、注意点まで、包括的にお話しさせて頂こうと思います。
この記事は特に、以下の方に有益な情報になると思います。
・焙煎に興味がある方
・コーヒーショップを始めようとしている方
・かなりのコーヒーマニアさん
もちろん、コーヒーに興味を持ち始めた方でも焙煎指数を知ることで、普段のコーヒーライフが豊かになるかも知れません。
この情報が、あなたにとって価値のあるものになることを祈ってます!
焙煎指数とは何?
前述しましたが、焙煎指数はコーヒー豆の焙煎度を数値で表す指標の一つです。
焙煎後のコーヒー豆は、焙煎の過程で起きる豆の中の水分やガスなどの蒸発・放出により軽くなります。
この焙煎前後の重さの変化を基に、「生豆の重さ」と「焙煎後の豆の重さ」の比率を計算して焙煎指数を割り出します。
この数値が小さいと、焙煎が浅く(浅煎り)、数値が大きいと、焙煎が深い(深煎り)です。
焙煎指数 = 焙煎後の豆 ÷ 生豆
焙煎指数は、コーヒー豆の焙煎度を一定に保つための参考値として用いられます。
焙煎指数をチェックする理由
焙煎指数の素晴らしい点は焙煎度合いを数値で確認できることです。
基本的に焙煎度合いは焙煎後の豆の色、ハゼのタイミング、味わいで主観的に判断します。
そのため、焙煎度合いの判断は人によって違うのでかなり曖昧になりがちです。
しかし、別の基準として数値で確認できる焙煎指数を使い二重でチェックする事で焙煎度合いにおける評価の曖昧さを減少させることができます。
私がコーヒーを焼き上げた後に焙煎指数をチェックしている理由はこれです。
そして、この焙煎指数をメモしておくことで次回、同じ豆を焼きあげる際の参考になったりします。
記録として残しておけるのも魅力的なポイントです。
焙煎指数を使ってコーヒー豆の焙煎度合をチェック
焙煎指数と焙煎度合の関係性は以下の通りです。
焙煎指数 | 焙煎度合い |
1.10 | ライトロースト |
シナモンロースト | |
1.15 | ミディアムロースト |
ハイロースト | |
1.20 | シティロースト |
フルシティロースト | |
1.25 | フレンチロースト |
イタリアンロースト |
上記のグラフのように焙煎指数の数値で焙煎度合いを評価する事ができます。
0.01の差で違いが出てくるのでコーヒーの焙煎はとても繊細です。
一般的に焙煎の度合いは大きく分けて「浅煎り」「中煎り」「深煎り」の3つです。
浅煎り→ライトロースト・シナモンロースト
中煎り→ミディアムロースト・ハイロースト・シティロースト
深煎り→フルシティロースト・フレンチロースト・イタリアンロースト
焙煎度合いについてもう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
手順の紹介(ayakara coffeeの場合)
「焙煎指数って聞き慣れていないし、そもそも焙煎した事がないからイメージがわかない」
そんな方もいるのではないでしょうか?
さっと手順を説明したいと思います。
必要な道具と材料
- コーヒー豆(生豆)
- 焙煎後のコーヒー豆
- デジタルスケール
手順
焙煎前のコーヒー豆(生豆)の重さをデジタルスケールで測定します。重さを 199gです。
コーヒー豆を焙煎します。
焙煎が終わったら、コーヒー豆の重さを再度測定します。焙煎後の重さは168gです。
焙煎指数は以下の式で計算されます。
1.18(焙煎指数) = 199(生豆) ÷ 168(焙煎後の豆)
この時の焙煎指数は1.18です。
以下のグラフで照らし合わせると焙煎指数は 1.15 〜 1.20 の間の1.18なのでハイローストです。
焙煎指数 | 焙煎度合い |
1.10 | ライトロースト |
シナモンロースト | |
1.15 | ミディアムロースト |
ハイロースト | |
1.20 | シティロースト |
フルシティロースト | |
1.25 | フレンチロースト |
イタリアンロースト |
焙煎指数の注意点
焙煎指数は絶対的なものではありません。
同じ焙煎指数でも、焙煎の過程(時間、温度など)が異なると、最終的なコーヒーの味わいも異なります。
そのため、焙煎指数はあくまで参考値の一つと考え、他の要素(豆の色、ハゼのタイミング、味わいなど)も併せて考慮してください。
このように、焙煎指数はコーヒー作りにおいて有用なツールの一つですが、その使用には注意と経験が必要です。
以下は焙煎指数の使用に注意が必要と感じる一例です。
1.時間の掛け方で違う
2.コーヒー豆をこぼしたら意味がない
3.豆の種類によって焙煎指数と焙煎度合いが違う
4.カフェインレスの焙煎では焙煎指数は当てにならない
1.時間の掛け方で違う
同じ焙煎指数であっても12分で仕上げたコーヒーと20分で仕上げたコーヒーでは味わいが違います。
この場合、20分で仕上げた方が後味がスッキリとします。
2.コーヒー豆をこぼしたら意味がない
焼き上がったコーヒー豆を少しでもこぼしてしまったら焙煎指数を測っても意味がありません。
3.豆の種類によって焙煎指数と焙煎度合いが違う
豆の種類によっては焙煎指数に違和感を感じることがあります。
一概には言えないのですが、ワイニーナチュラルなどの発酵が進んだものに関しては焙煎指数に違和感を感じる頃が多いです。
焙煎指数が低いのに豆から油分が出たり、味わいも焙煎がかなり進んだ印象を受けました。
4.カフェインレスの焙煎では焙煎指数は当てにならない
カフェインレスの焙煎の場合、あまり焙煎指数は当てになりません。指数が深いのに煎りは浅かったりします。
カフェインレスの焙煎ではある程度の経験と勘が必要になるかも知れません。
まとめ
焙煎指数は、コーヒー豆の焙煎度を数値で表すための便利な指標です。
この記事では、焙煎指数の説明から計算方法、そしてそれがコーヒーの風味や品質に与える影響について詳しく解説しました。
焙煎指数を用いることで、コーヒー豆の焙煎度を一貫して管理し、品質を高く保つことが可能です。
しかし、焙煎指数は一つの参考値であり、焙煎の過程や条件によっては、同じ焙煎指数でも味わいが変わる可能性があります。
そのため、焙煎指数を最も効果的に活用するには、他の要素(豆の色、ハゼのタイミング、味わいなど)も併せて考慮することが重要です。
焙煎指数を理解し、適切に活用することで、より美味しいコーヒーを楽しみください。